「自分へのご褒美は、宝石も良し、中古ミシンも良し」
2005年9月29日
今日は早起きをして、開店前の日本橋三越で雑誌の撮影をしました。 月刊誌のお仕事は、もうクリスマス気分真っ只中なんですね! 「自分へのご褒美として、素敵なお買物をしてみては?」というコンセプトだったのですが、・・・本当にそうですね。ジュエリーショップのショーウィンドーを覗き込みながら、だんだん、輝く宝石に引き寄せられていく自分がいて、実はかなり驚いているところです。 今日は買わなかったのですが(そうそう買えるものではございません)、百貨店の眩い光や溢れる色の中をゆっくり歩いてみるのもいいなぁなどと、華やいだ気持ちになれました。
撮影が終わり、通信販売で買ったポロシャツとGパンとバッグ、3年前、出先で靴ズレができ、飛び込んだ靴屋で慌てて買ったミュール、4年前にロスのファイナルセールでゲットしたコットンシャツを身に着けて、フッと姿見を眺めた途端、・・・シュルシュルシュル〜ッと、身体のどこかから空気が抜けるような音がしましたから(笑)、きっと随分、ウキウキ華やいだ気持ちになれていたに違いありません。 もちろん、日常生活の中にもウキウキする瞬間がいっぱいあるのですが、こんな、お姫様のような、うっとり系諠Eキウキも、時には思い出したいですね。
「ナンだよ、向井亜紀。芸能人なんだから、いろいろ持ってんでしょうが」と、思う方も多いかもしれませんが、いやはや本当に、ダンナや友人、マネージャーにも呆れられるほど、私は貧乏性にできているようです、マジで。
・・・多分、これは、私の母の影響だと思います。 母は、まだ使えるものを捨てるのが嫌いな人で、その昔、私が小学校に入学する際、新1年生全員が買い揃えるよう指示されていたクレパスを、クラスでただ1人、私にだけ買わせなかったのです。 「お母さん、これは1年生全員が買っているんですが・・・」と、先生に言われても、 「いいえ、クレパスは幼稚園の時に買ったものを持っていますので、新しいものは必要ないんです」と、拒否したと言うのですから、んまぁ、すっごいですよね! ただ、担任の天羽すみ先生も素晴らしい人で、「本当にそうですね。足りない色だけ買い足して与えればいいですね」と、即座に了解してくださったそうですから、めでたしめでたしなんですけど(天羽先生とは、今も年賀状のやり取りが続いているんですが、本当に素敵な先生に出会えてラッキーだった私!)。
で、今も使っているんですよ。その、箱の裏に「つつじようちえん もり2くみ むかいあき」と書いてある、12色入りのサクラクレパスを。 オリジナルのクレパスと、後から買い足したクレパスが混じってゴチャゴチャにはなっているものの、今も綺麗な色が出ます。もう35年物ですが、だからこそ宝物なんですよね。 もちろん、新しいクレパスが買ってもらえなかったときは、とても悲しかったんですが、図画工作の時間が始まってみると、クレパスをボキボキ折ったり、グニュグニュにしたりする芸術家タイプの男のコもいたりして、私のクレパスが古いものかどうかなんて、すぐにどうでもよくなってしまったような記憶があります。
あのあと、4年生のときの家庭科のお裁縫セットでも同じ目に遭ったんですが、そのときは、もはや悲しくも何ともなかったですから。 「自宅にあるものもありますから、針山やハサミは持たせます、足りない道具のみ、注文させてください」と、またまたやってしまった母。先生も呆気にとられていましたが、母の落ち着ききった(充分、天然入ってます)態度に、許さざるを得なかったようです(笑)。
で、もちろん、今も使ってるんですよ。そのときに、母が用意してくれたお裁縫箱を。 クラスの皆が買い揃えたプラスチックの箱より、ずっとかわいいし、まだまだ使えるし、ついでに言えば、まったく使えなかったのは学校の教材として買い足した、雑巾の端っこを引っ張るヤツとか、机に固定して何かをするためのネジみたいなヤツとか、そんなのばっかり。指貫きや糸切りバサミは品質が悪くて、逆に買い換えなきゃならなかったし。
などと、書いているうちに、ちょうど時間となりました。 今度、サクラクレパスとお裁縫箱の写真を撮って、載せておきますね。 え? そんなん見たくない? いえいえ、そう言わずに、見てやってくださいまし〜。
蛇足ですが。 現在、そんな母から、昔々の足踏みミシンを譲ってもらうべく交渉しているところです。 が、まだ使いたいと言い張って、これがなかなか難航中・・・。もう、手入れをしてもらうミシン屋さんも決めてあるんですが(この間、お散歩していたときに、おかず横丁の一本脇道で見つけたんです! 優しそうなおじちゃんも快くOKしてくれてます)、もし、交渉決裂に至った場合、・・・どこかで、足踏みミシンをゲットできないものでしょうか? 中古屋さん等、ご存知の方は教えてくださいませ。私、電気ミシンがイマイチ怖いんですよぉ。
PHOTO「担当の村松さん」 婦人画報、美容院で見るだけで、自分で買ったことがなく、すみませんでした(ペコリ) お互い、ゆっくりじっくり成熟していきませう! |