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「自伝には、いろいろな効能があると思います」
2006年3月17日
皆さんの、子育てに対する非常に真面目な姿勢に、実はワタクシ、感動しております。 怒ること。叱ること。・・・本当に難しいと思います。 が、100点満点の人格者がいない現実を見れば、当然、100点満点の子育てなど、絶対に不可能なんですよね。 日々反省し、ときに自分を責め過ぎて涙をこぼしているママさんたちには、「大丈夫。完璧なんてあり得ないし、明日はもっとこうしようっていう気持ちが湧いてくるうちは、相当いいセンいけてるはずやん!」と、(後ろから忍び寄って、いきなり肩をもみもみしながら)言って差し上げたくなります。 もちろん、私自身のことに置き換えて考えれば、・・・自分で自分に、「大丈夫!」と、言いきかせることなど、なかなかうまくできることではありませんので、ちょっと矛盾してしまうのが悔しいんですけど。
しかし。 私の少ない読書量から推し測るに、まず、自伝的な本の中に出てくる母親像、父親像は、世間一般の常識的なラインから見れば、決して合格点に達していないように思えてなりません。 自伝が注目されるほど、何らかの才能に長けた人、自伝がずっと読まれ続けられるほど、時代を超えて皆から尊敬される人のお父上、お母上は、どんな子育てをしたのかと言えば、・・・あんまり、大したことはしていないですよぉ〜(笑)。
大体、自分自身のことを考えれば、・・・どうです? 立派な教育、素晴らしい躾を施されてお育ちになった記憶のある方、いらっしゃいます? 自分の両親のことを、今更、あまり悪くは言いたくありませんが、向井家の子育ては、か〜な〜りダメだったと思われます(笑)。 朝礼で賞状を何十枚もらおうが、学年一番の成績を何回取ろうが、運動会のリレーでいい味出そうが、・・・私は、まったく、本当に一回も、親に褒められたことがありません(あ〜ん、あの頃が、私の人生の全盛期だったのに・・・)。 兄や妹と比べられ、「あなたみたいな子が一番嫌い」と、心がズタズタになるようなことも言われ、第二希望の大学に受かっても、「浪人した方がいいんじゃない?」と言われるだけで、「おめでとう」もなく、・・・考えてみれば、そんな中、私ったら、んまぁ、かなりマトモに育った方だと思いません???
ただし。 今、フッと気づいたんですが、不思議なことに、親を本当に嫌いになったことはなかったので、・・・多分、そこらへんに、子育ての鍵が隠されているんじゃないかと考えるに至りました。 好きなら許せる。嫌いだったら許せない。 子供は、ママのヒステリーのほとんどを許せてしまうと思いますが、それは、やっぱりママが好きだからで、好きな人の心の中の反省や後悔を、子供はスッバラシイ感度のセンサーで読み取ることができるのでしょう。 逆に、ママが子供のヒステリーをどうしても許せないようになったら、それは、きっと(ママ側に)休憩が必要なときだと思います。 じっくり休んで、心を潤し、できれば、どうしようもない親に育てられた偉人の伝記を読みましょう!!!
さて。 実は、私は、ママのヒステリーを許せなくなった子供さんに会ったことがあります。 親に虐待され、子供園に預けられている幼稚園くらいの男のコでしたが、皆でクリスマスパーティーをしている最中に、お酒に酔った母親が急に園に入ってこようとし、騒ぎになってしまったときのことです。 それまで、楽しくケーキを選んでいた男のコが、本当に真っ青になって、時間が止まったかのように立ち尽くしてしまった姿が、どうしても忘れられません。 昇降口で暴れ、ものすごい声を張り上げて彼を呼ぶママ。 そして、ママの方へ駆けていこうと2、3歩、踏み出したところで、身体が硬直し、無言、無表情のまま、何もできなくなってしまった彼。 その子供園には、まだまだママを許したい(と思っているだろう)子供さんがたくさんいたのですが、・・・その後、あの彼がどうしたのか、彼のママがどうしたのかはわかりませんが、多分、彼がママを許す(駆け寄って、ママに抱きつく)ようになるまでには、かなり長い時間が必要だったに違いありません。
「愛するとは許すこと」という(誰が言ったのかは忘れちゃいましたが・・・恥)有名な言葉の通り、「嗚呼、感情的に怒りすぎたな。失敗したな」と、思っても、「ごめんね。ママ、言い過ぎちゃった。許してね。・・・うわぁ! 許してくれて、どうもありがとう♡♡♡」と、親子でハグできれば、きっと大丈夫だと、ワタクシ、個人的に思う次第でございます。 是非とも、一人で抱え込まずに、ゆっくりボチボチいきましょう。 今日も、子供たちにお弁当を残され、スクールの園長先生に、「ご飯が軟らかすぎるのよ。おかずだけ食べて、おにぎりを残してたわ。もっと、大人と同じように炊かなきゃダメよ」と、言われ、若干ヘコんでいる(ヨワっちい)向井でした。
PHOTO「タクシー打ち?」 今日は、非常に真面目な内容の日記になりましたが、実は、こんな状況で打っていたりします 伊丹から朝日放送までの移動中なのですが、窓から街の明かりを見ていると、いろいろな言葉が浮かんできて、・・・ちょっとだけ車酔いしますが(笑)、案外、お気に入りのシチュエーションであります |
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