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「今、目の前にある水溜り」

2006年3月10日

今日、ゆうたかママ(先生)にお会いしてきました。
クリニックでお仕事中でしたので、許される時間内に熱くお話を伺ってきた次第ですが、(このサイト上での)皆さんへのアドバイスに、とてもとても心を砕いてくださっていて、んもう、向井、感動してしまいました。

実は、4歳になる先生のお子さんと、一緒にジンギスカンを食べたこともあるのですが(笑)、嬉しい気持ちをまっすぐに表しながら、ご飯をおいしくお行儀よく食べ、テーブルを囲んだみんなの顔を見回してはニコニコ微笑む姿が、何ともかわいくて、つい、しつこくチューをさせてもらった私です♡
先生方のこれまでの努力やご苦労を知りもせず、こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、・・・そこには、本当に素敵な空気がありました。
(ジンギスカンの店から)手を振りながら去っていく、先生ご一家を見送りつつ、
「いい雰囲気だなぁ〜。理想の家族だよな」と、横で高田もつぶやいておりました・・・。

ダウン症の子供さんを持つ親御さんに限らず、我が子の成長に思い悩む方は多いと思いますが、先生曰く、まず、子供をほめてあげること。
子供の動作や、フッと見せた一面から、その子なりの成長を見つけ、一緒に喜んであげることが、やはり一番大切だそうです。
「こんなことができない」、「ここが遅れている」、「この関節が硬い、この筋肉が弱い」と、マイナス面を指摘されながら、病院で様々な検査を受け続けている子供たちは、世界中にたくさんいるかもしれませんが、そのような医師からの説明は、絶対に子供のいない場所でされてほしいとも。
たとえ、新生児であっても、言葉の持つマイナスのイメージを敏感に感じ取る能力は非常に高いはずなので、病院側もきちんと気を遣って然るべきだそうです(本人の前で、何でもズケズケ言う医師には、意見してOKですって!)。

これは、すべての子育てに共通して言えることになりそうですが、「あなたは、これができないけれど、じゃ、こうしてみたら、もっとできるようになるかしら。一緒にやってみる?」という、スタンスでいられれば、きっと最高ですね。
そして、今日は、ここが一番の要点だと思われるのですが、「子供に、いつかすべてを話さなくては・・・」と、思わないこと。
「ね、ママ、どうして?」という仕草や言葉が出てきたとき、その疑問に対して、ちゃんと答えてあげようと思う心の準備があれば、大丈夫だそうです。
ひとつひとつの質問に、随時、丁寧に答えていくうちに、一見、遠回りに見えても、最終的には一番間違いのない、一番まっすぐに伝わる説明ができることになるのかもしれません。

「医師として、患者さんの質問には、きちんと答えていきたい。きっと、それと同じことなんだと思います。患者さんが質問をしてくるということは、そこまでに、いろいろ悩み、迷い、でも、やっぱり答えを知りたいと思って、意を決して質問なさってくるわけですよね。私も、患者の母として、まったくそういう気持ちですし。だから、そのとき、その質問について、答えてほしいんです。障がいについての本を読みあさったりしたら、心は一気に真っ暗になってしまう。だから、まだ、全部を知らなくていい。・・・それと同じだと思うんですよ」という、先生の言葉に、胸がジーンとしてしまいました。

子供からの、「どうして?」も、無意識にそういった意味を持っているのでしょう。
この先の長い道のりについてではなく、最悪の可能性についてでもなく、今、ここにある、この水溜りの深さを知りたい・・・!
そんなとき、一緒に水溜りに割り箸を突っ込んでみるママになりたいですね。
知りたいと思わないうちは、さりげなく長靴を履かせてあげてもよさそうですし。
医師は、ちょっと見晴らしのいいところから、プールの監視員のごとく(笑)、いろいろアドバイスしてくれる役まわりっていうのはどうでしょう?
もちろん、すべてを知りたいと願う(成人)患者のリクエストには、思う存分、冷静沈着に答えてくださってOKです故。

さて、ゆうたかママ(先生)の言葉が、うまく皆さんへ伝えられたかどうか、はなはだ自信がないのですが、今日はここらへんで失礼することにします。
どうぞ、よい週末を・・・。