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[572] 2006年10月 3日(火) 14:41
体験記 |
私には後20日で8歳になる娘がいます。私は重度の中毒症になってしまい血圧が160を超え子癇を起こし娘だけでなく自分の命の保障もない中で7ヶ月に入ったその日に全身麻酔の帝王切開で出産。娘は760グラムという大きさで産まれてきました。超未熟児でした。娘に初めて面会したのは、出産してから3日目。看護士と初めて搾乳したミルク瓶を握り、点滴台を杖かわりにして未熟児センターに入り娘を見ました。正直に愕然としました。全身の力が抜けて、倒れそうでした。茄子に4本の鉛筆が刺さったような体。想像を超えた皮膚の色。体に無数の管とシーツかわりのようなオムツ。私は自分を責めました。何てことをしたんだって。光線治療のせいで目は見えませんでした。部屋に戻りコントロールできない心と戦う私。ちょうど私の母が洗濯物を届けに来ました。私は子供のように甘えたかったのです。そんな私の思いとは全く違った母。何も言わずいきなり私の頬を叩いたのです。 「あんたの子よ!あんたが産んだ子よ。あんたがしっかりしないでどうするの?育てる自信がないなら帰りなさい!!」と。私は母に感謝してます。あの時に母に殴られたからこそ今の自分がいるんだと。翌日には娘の目を初めて見ました。 とっても綺麗な目で目力のある子に見えました。そしてこの目力なら、生きてくれると感じました。8年間は毎日戦争でした。どんな風に乗り越えてきたのか記憶にないのです。ただ、色んな人の支えがあり応援してくれたから前を向いてきたんだと思います。ある医師から言われました。 「お母さんは、何故自分ばかりこんな苦しい思いをするのかって思うでしょ?でもこれは、神様からの贈り物なんだよ。あなたは神様に選ばれたんだよ。あなたなら乗り越えられるって。苦しみに耐え、乗り越えた時、あなたにとっていい事がたくさんあるはず。だから負けたらだめだ。」と。 小さく産んで泣いてる人の励みになるかもしれない。私の体験してきた事に恥ずかしさなんてありません。病院で小さな子を抱き暗い顔をしてるママさんに声をかけ話をし、泣き顔が可愛い笑顔になったときが何よりも嬉しいです。この喜びこそが、神様の贈り物なのかもしれません。
人はそれぞれ違うし、耐えられない事にも個人差があります。けれど、笑っていて欲しいです。顔をあげて空を見て、綺麗な月を見て欲しい。 みんな、頑張って。・・・一緒に。 |
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